株式会社WAP代表取締役の大貫と申します。弊社は2020年6月22日に設立され、そこからおよそ1,000日無事に事業を継続することができました。これはひとえに私どもを信頼してくださった皆様のおかげであると考えており、日々感謝の気持ちで一杯です。
設立から1,000日を迎えるにあたり、会社設立時の思いや、今後の事業展開などについて改めて自問自答し、文章として残そうと思います。長文になるかとは思いますが、お付き合いいただければ幸いです。
何を課題と考えたのか?
最初に、私が起業しようと志した課題についてお話ししたいと思います。
端的に言うと 「日本には多様性を持つメンバーを束ねてチームで成果を出すリーダーやマネージャーが必要不可欠なのに、それを育てる余裕がないという状況にあるのではないか?」 と感じたことがきっかけです。
私はこれまで様々な役割で色々なチームを見てきました。それらのチームや組織を思い返すと、規模は違いますがどのチームにも優秀なプレイヤーは数多くいましたが、リーダーやマネージャーに関しては充分な能力や人数が不足していると感じています。
原因は個人の努力不足というよりも、リーダーやマネージャーを任されている人たちは日々の業務で忙しすぎて、自らの能力を伸ばしたり、メンバーを育成する時間を確保できないことだと考えています。
また、加えて多くの会社にはリーダーやマネージャーを育てるノウハウや経済的体力が残っていないのではないか?とも考えています。リーダーやマネージャーが育つためには、多くの失敗の機会が必要です。経済的に余裕がある会社は失敗を許容できるケースもありますが、多くの会社はそうも言ってられないという状況なのではないでしょうか。
誤解を恐れずに平易な表現をすると、 「リーダーやマネージャーを育成するには、想像以上に時間と費用が必要だが、それを支払える会社は多くない」 ということになります。
なぜそう考えたのか?
現代のリーダーやマネージャーは眼前の目標ですら達成困難なレベルの課題を設定されています。それに加え、今世界で何が起こっているのかを調べ、状況や価値観の変化について考え、その変化に対応することが求められています。そしてこの課題には回答が存在しないため試行錯誤が必要となり一筋縄ではいきません。
これらの課題に対して取られる一般的な対策は主に下記の様なもがあると思います。
課題1:状況や価値観の変化に関する調査
- 対策:コンサルタント会社に依頼し調査と企画立案を行う
- 長所:コンサルタント会社に蓄積されている情報・ノウハウをお金で買える
- 短所:社内に蓄積されるはずのノウハウがコンサル会社に溜まってしまう
課題2:リーダーやマネジメンの能力不足
- 対策:現場のメンバーを業務委託や派遣で増やす
- 長所:人数という計測しやすい指標で評価ができる
- 短所:コストに見合った効果が期待しづらい
ですが、このどちらの対策もリーダーやマネジメントの成長にあまり寄与しません。こういった状況をいくつも目の当たりにして思ったことが 「リーダーやマネージャーを育成するための効果的な手段がないと、今後日本企業はますます世界との差が開く一方なのではないか?」 という危機感でした。
どうやって解決するのか?
この課題に対して、私たちならどのように解決するかについて思いを馳せた結果、 「プロジェクトを失敗させずに、リーダーやプロジェクトマネージャーに多くの失敗を通した学びの機会を与える」 という解決策に至りました。
一見矛盾していると思える解決策ですが、私たちが 「プロジェクトの推進役やサポート役としてチームにJoinし、チームに伴走し、チームを育てる」 という形で課題にアプローチできれば、この課題の解決の一助になると考えています。
プロジェクトとプロジェクトマネージャーにフォーカスした理由ですが、プロジェクトマネージャーはリーダーシップやマネジメントに関する経験を得る機会が多く、知識体系を学習するためにも適した役割と考えているからです。マネジメントの側面としては、PMBOKという整理された知識体系が存在しますし、調査・企画・予算管理・スケジュール管理・ステークホルダー管理といったマネージャーが身につけるべきスキルが網羅的に体験・学習できます。
加えてリーダーシップを成長させるための機会も数多く存在しています。プロジェクトでは様々な課題に対して意思決定を迫られます。自らの意思決定がプロジェクトにどのような影響を与えるのか、良い影響が出たならさらに良くするために次は何をすべきか、悪い影響がでたならどうやってフォローするべきか。プロジェクトを通して得ることができるこのような経験は、リーダーとして成長するための気付きを多く提供してくれます。
なぜ伴走なのか?についてですが、 「共に現場で課題と向き合うことで信頼関係を構築し、自分の持っている経験やノウハウを伝えるべきタイミングで直接伝えることが最も伝わる伝え方だ」 という私の信念的なものが背景にあります。
今後の展望について
株式会社WAPのビジネスはプロジェクトマネジメント事業、メディア事業、プロダクトサービス事業の3つの柱でできており、この3つを組み合わせることによって日本企業が世界と戦うために必要な人材育成・組織改善をサポートしていきます。
短期的な目標としては、プロジェクトマネジメント事業を通して、日本企業が世界と戦うための伴走型リーダー育成を進め、私たちと一緒に人材育成や組織改善のために試行錯誤してくれる仲間を増やしていきます。
中期的な目標としては、メディア事業を通して私たちの気づきや学びを多くのリーダーやマネージャーに届けていきます。プロジェクトマネジメント事業から私たちが得た情報を整理し様々な形で発信することにより、皆様に気付きや発見の機会を提供していきます。手始めに私の経験や知識を言語化した「初めてのプロジェクトマネージメントシリーズ」を執筆しました。このような記事を皆様に共有していきます。
長期的な目標はとしては、リーダーやマネージャーをサポートするサービスを立ち上げ、プロジェクトマネジメント事業を通して得た知見をプロダクトに反映し、リーダーやマネージャーの継続的なサポートを実現していきます。
この3つの柱を着実に育てていくことにより、様々な方向から変化に対応できるチームをリードする伴走者としての価値を提供し続けていきたいと考えています。
最後に
株式会社WAPのMissonとVisionを紹介したいと思います。
「日本には多様性を持つメンバーを束ねてチームで成果を出すリーダーやマネージャーが必要不可欠なのに、それを育てる余裕がないという状況にあるのではないか?」という課題に対して私たちがコミットメントすべきことを端的に表現した 「UPDATE YOUR COMPANY 日本の企業に、もっと開発力を。」 をMissonとしています。
今後日本企業が世界と戦っていくために必要なリーダーやマネージャーの育成にコミットし開発力を高めたり、組織改善やプロセス改善と合わせて実現していくことができれば、日本が持つ課題の解決の一助になれると確信しています。
Visonには 「日本企業が世界と戦うための組織改善をお手伝い」 を掲げています。状況の変化の速度は日に日に早くなっており、物事を実現していくためのフレームワークは無くなりつつあると感じます。そのような状況の中で、日々情報を収集していきながら変化に対応できる組織づくりやマネジメントのニーズが高まっています。
私たちは変化に対応するために必要な課題を深掘りし、課題を解決する力をチームに根付かせることを目標としています。それらを実現するために日々の情報収集や、失敗を恐れずに挑戦していく姿勢を示していきたいという想いからこのVisionを掲げるに至りました。
私たち株式会社WAPはこのようなMissoin・Visionを掲げ、日々困難な課題に向き合っています。この困難な課題に共に立ち向かってくれる仲間を探しています。ちょっと気になったので話を聞いてみたい!という方も大歓迎です。こちらからお気軽にお申し込みください。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。