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【完全攻略】企業側に刺さる職務経歴書の書き方

はじめに

皆様こんにちは!株式会社WAP代表取締役の大貫です。今日は「職務経歴書をアップデートせよ!」と題して、エンジニアやプロジェクトマネージャー向けに職務経歴書の書き方や企業側がどのように職務経歴書を見ているのかについてお話しさせていただこうと思います。

正社員の方は転職活動、個人事業主の方には営業活動を行う上で、最も重要なドキュメントが職務経歴書です。ですが職務経歴書には決まったフォーマットが存在せず、webを調べたり転職サービスのテンプレを使ったりと、試行錯誤されている方が多いのではないかと思います。

今まで数多くの職務経歴書を見てきた経験を元に、企業側・求職者側それぞれの視点に立って、どのような職務経歴書が最も良い結果を生みやすいかについて考えていこうと思います。

企業側は職務経歴書をどのように見ているのか?

まずは自明の問いから始めたいと思います。企業側から見ると、採用活動は多くのコストと人的リソースがかかります。ですが、かけたコストやリソースに見合う採用ができるとは限りません。にもかかわらず多くの企業が採用活動を行う理由はどこにあるのでしょうか?

簡単に言ってしまうと「課題の解決」のためです。具体的には以下のような課題がよくあるケースだと思います。

  • 今までプロジェクトを推進してくれていたプロジェクトマネージャーの退職に伴い、同等のスキルを持つ人材の採用が必要となった
  • プロダクトの成長に伴い開発プロジェクトの難易度が高まっており、専門的な知識・経験を持つプロジェクトマネージャーの採用が必要となった
  • 開発チームの強化・専門化のためにクラウド環境構築の経験・知識を持ったインフラエンジニアの採用が必要となった
  • システムのリプレイスを計画しており、採用技術の経験・知識を持ったバックエンドエンジニアの採用が必要となった

このような課題を解決したいと企業側は考えており、そのための手段として採用活動を行っています。ですがこの部分は求人票からは見えづらい部分だったりします。最近はカジュアル面談を行なっている会社も多くあると思いますので、そういった場でヒアリングしてみると見えてくると思いますので、しっかり活用していきましょう。

これらのことを踏まえて考えてみると、企業側は職務経歴書を見る際に「私たちの課題を解決してくれる人かどうか?」という視点で職務経歴書を見ていると言えます。

求職者側は職務経歴書をどのように作ればいいのか?

企業側がどのように職務経歴書を見ているのかを踏まえて、以下のプロセスで職務経歴書のアップデートしていきましょう。

  1. 環境を整える
  2. キャリアプランを整理する
  3. 職務経歴書を作成して公開する
  4. 応募時に一手間加える
  5. アップデートする

1. 環境を整える

職務経歴書を書き始める前に、企業側がどのようにして採用活動をしているのかに思いを巡らせてみましょう。

(1)転職エージェントに委託している。 (2)自社で採用活動を行なっている。

大別するとこの2パターンだと思います。(1)を採用している企業は、面接以外の採用フロー全てを転職エージェントに委託している場合もあります。大半の企業は配分は違えど(1)と(2)のハイブリットで採用活動をしています。

転職エージェントも自社の採用担当者も何らかのサービスを使って採用活動を行っています。有名なサービスとしてはリクナビNEXTやビズリーチなどですが、IT関連への転職の場合はWantedlyやビズリーチ、findy等が採用企業側が使ってるサービスかと思います。どのサービスでも構いませんので、まずは1つアカウントを作成しておくことをお勧めします。

2. キャリアプランを整理する

以前のエントリー【キャリアプラン考えてますか?】WAPのキャリアプランサポートを紹介します!でも紹介しましたが、「キャリアプランとは就職してから今までの職歴や経歴と、今後どのような職歴や経歴を辿っていきたいかを計画したもの」を指します。転職のタイミングは自身のキャリアプランを見直す絶好の機会です。これまでやってきたことを踏まえ、今後どのようなキャリアを実現したいのかを考え整理することにより、より今後目指したい方向性を明確にすることができます。

多くの方が転職活動をする理由は「今までweb開発をやってきたが、次のキャリアではプロジェクトマネージャーを経験したい」とか「ウォーターフォール開発をやってきたが、次のキャリアではアジャイル開発をしたい」といったように、新しいことに挑戦したいというものが多いのではないかと思います。

下記のような経歴の方が転職活動を行うために、キャリアプランを整理したとします。

  • 過去の経歴
    • ゲームが好きでプログラミングに興味を持つ
    • 自分でブラウザゲーム開発を行なっていた
    • webサービスの企業に就職し、フロントエンドを担当する
    • サーバーサイドに興味が出たので、業務でサーバーサイドの開発を担当する
    • 関わったプロジェクトでプロジェクトマネージャーの方が素晴らし働きで開発をサポートしてくれたことをきっかけにプロジェクトマネジメントに興味を持つ
    • 現在はチームで進められている小規模プロジェクトのプロジェクトマネジメントをやっている
  • 今回の転職活動の目的
    • 目的はプロジェクトマネジメントの経験を幅広く積みたい
    • 具体的には経験したことのない領域への挑戦や、金額規模の大きなプロジェクトのマネジメントしてみたい

このような感じで整理し、自身のキャリアをプロジェクトマネジメントを中心に記載します。特にプロジェクトマネージャーとして活動している直近のプロジェクトについて情報量を増やすことになります。

3. 職務経歴書を作成して公開する

職務経歴書は必要な情報が記載されていればどのようなフォーマットでも問題ありません。使うサービスによってある程度テンプレートが用意されているので、それを使うといいでしょう。ただし、以下の前提となるルールに注意して記載すると良いでしょう。

  • 前提となるルール
    • 職務経歴は最新のものが一番上に来るようにする。
      • 過去の職歴よりも直近何をしているのかを企業側は見ています。
    • 定量的な情報を記載する(プロジェクト規模、人数、期間など)
      • 「大規模なプロジェクトで..」と記載されていても人によって大規模の定義が異なります。
    • 正式名称または一般的に用いられている用語を使う
      • 社内でしか通じない言葉や略語を避け、一般的に用いられている用語で記載します。今いる会社に職務経歴書を見てもらう必要はないはずです。

簡単なルールですが、これが守られていない職務経歴書を多く見かけます。「正式名称または一般的に用いられている用語を使う」については副次的効果があります。企業側が求職者にスカウトメールなどを送る場合、利用しているサービスの検索条件に「プロジェクトマネージャー」とか「PM」などと設定することがあります。よって、一般的に用いられている用語で記載することは職務経歴書版のSEO対策だと考えてくれればイメージしやすいかと思います。

一例ですが、このような形でまとめると読みやすい職務経歴書になるのではないかと思います。

4. 応募時に一手間加える

企業やエージェントから声がかかり面接や面談となった場合、履歴書と職務経歴書の提出を依頼されます。現状のまま提出してもいいのですが、少しでも採用の確率を上げたいのであれば一手間加えることをお勧めします。その一手間とは募集要項やカジュアル面談を通して企業側がどのようなスキル・経験・知識・人物像を求めているのかを理解し、それに沿ったテキストを追加することです。

冒頭で「企業側は職務経歴書を見る際に「私たちの課題を解決してくれる人かどうか?」という視点で職務経歴書を見ている」と書きましたが、私が解決します!という提案を職務経歴書に盛り込むことによって、企業側の期待を高めることができます。

慣れるまでは時間のかかる作業ですが、慣れてしまえばそこまで時間のかかるものではない上に、他の求職者との差別化を図ることができます。一例として小〜中規模のプロジェクトの推進役としてプロジェクトマネージャーを採用しようとしている企業へ向けのサンプルを用意してみました。参考にしていただけると幸いです。

5. アップデートする

職務経歴書は転職活動の度にゼロから作るとなると大変な手間と時間がかかります。なので一度作ったものは定期的にアップデートしておくことをお勧めします。3ヶ月や半年に1回で良いのでアップデートしましょう。

多くの転職サービスは企業側が使う画面に職務経歴書の最終更新日付や最終ログイン日付を検索条件に設定できるようになっています。毎月更新したり毎日ログインする必要はありませんが、定期的な更新・ログインを行なっているほうがエージェントや企業からのスカウトメールを受け取れる確率が上がります。

スカウトメールは自分の価値を測るために参考になる情報です。ゲームで例えるとリザルト表示のようなもので、職務経歴書を見たエージェントや企業からどのように見られているのか、年収などの諸条件はどのようになっているのかを知ることができます。 エンジニアからプロジェクトマネージャーへのキャリアアップを目指すといったケースも自分の経験がどの程度市場に求められているかを定量的に知ることもできます。

職務経歴書に関わらず自分の価値を積極的に表現することは、自身のキャリアにとって非常に大切でが、なかなか難しいのも事実です。なので手始めに職務経歴書の定期的なアップデートから始めることをお勧めします。

最後に

いかがだったでしょうか。職務経歴書の作成は現在の自分が、過去や未来の自分と対話するという難しい作業です。どうしてもうまくいかない時は、一人で悩まずに以前一緒に働いたことがある人などに相談すると良いでしょう。転職エージェントもサポートをしてくれる場合があると思います。

株式会社WAPでは【キャリアプラン考えてますか?】WAPのキャリアプランサポートを紹介します!といった活動を通してメンバーのキャリアサポートを行っています。私たちと一緒に「日本企業が世界と戦うための伴走型リーダー育成」にコミットしてくれるプロジェクトマネージャーの方、是非カジュアルに話をしませんか。ここからから申し込んでいただけると幸いです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。